シオガイグループがSBT認証取得、GHG排出58.8%削減へ

2025/07/25

(東京)関東エリアを中心に金属スクラップ加工業や産業廃棄物中間処理業を展開するシオガイグループ(本社=東京都足立区、塩貝大社長)がこのほど、SDGs活動の一環として中小企業版のSBT認証を取得した。2034年のグループにおけるScope1およびScope2のGHG(温室効果ガス)排出量を2023年比で58.8%削減する目標を掲げている。今後、各種施策を策定・実施しながら気候変動対応を進める。


 シオガイグループでは、使用電力を起因とするGHG排出削減に注力している。昨年6月に使用電力を100%再生可能エネルギーに転換する「再エネ100宣言 RE Action」に参画。同年11月にクリーンテックシオガイつくば工場(茨城県筑西市)に、グループ使用電力のおよそ18%に相当する発電能力(230,400kWh)を有する太陽光発電システムを設置し同工場で利用している。外部から調達するその他の電力は、今年4月に全てをグリーン電力に切り替えた。調達する電力を発電する燃料の一部は、シオガイグループが処理委託した木材を由来とする「資源→電力」の循環ループを構築している。


 これらの使用電力の切り替えによって、基準年に排出したGHGのおよそ4分の1を既に削減しているという。
 今後は、排出の割合が多い重機や車両に使用する燃料の見直しや、環境負荷が低い機械類の導入など、多角的な取り組みに着手して目標達成を目指す構えだ。


【SBT(Science Based Targets)認証】パリ協定が求める「世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して1.5℃未満に抑制する」という水準に整合したGHG排出削減目標を企業単位で設定するもの。国際機関のSBTi(SBTイニシアチブ)が認定する。2020年4月に導入された中小企業版はScope1とScope2を対象としており、国内企業で認定が拡大している。