ニッコー・ファインメック 株式会社
センサー選別処理プラントを導入
 貴金属や鉄・非鉄金属のリサイクルを手掛けるニッコー・ファインメック (本社 = 岩手県一関市、 小野寺真澄社長) はこのほど、 OA機器、 医療機器や設備機械などから金属資源を回収するセンサー選別処理プラントを導入した。 効率的な選別ラインを本格活用し、より高度な資源リサイクルの実現を目指す。

ニッコー・ファインメックの本社事務所外観
■効率的な選別ラインを本格活用、 高度な資源リサイクル実現へ
左から、小野寺司会長、
小野寺真澄社長、熊谷裕徳常務
 ニッコー・ファインメックは昭和50年に 「日興薬品商店」 として創業。 翌年から写真感光材料に含まれる銀の回収・再生事業を始めた。 平成11年に商号を変更、 現在は貴金属を中心に鉄、 非鉄など幅広い分野でのリサイクル事業を手掛ける。 「環境・地球 21世紀の創造企業」 をスローガンに掲げ、 自社内ですべての貴金属の精製も行う東北地区の有力企業だ。
 年を追う毎に産業廃棄物の回収を増やす中、 パソコンなどのOA機器や医療関連機器、 設備機械などの扱い量が増加。 これまでは金属とプラスチックの複合産業廃棄物を手解体によって処理していたが、 手作業による処理能力の限界や人件費が嵩むことで処分費が高くなるなどの問題が生じていた。
 このため、 同社は数年前から選別プラントおよび選別機の導入を計画。 長期的なリサイクル事業の拡大も視野に入れ、 今回の設備導入に至った。 同設備は岩手県の 「産業・地域ゼロエミッション推進事業」 にも採択されている。
 小野寺真澄社長は 「品位の低い基板なども手掛けられ、 より精度の高いリサイクルの実現が当社の強みになる。 お客様への還元が大いに期待できる」 と手応え話す。 会社設立当初から、 産業廃棄物の分野と貴金属の分野の両方に携わっており 「有効利用できる産業廃棄物はまだまだたくさんある。 これまでのノウハウを活かし、 我々が仲介役となってリサイクルの裾野を広げていければ」 との考えだ。
 基板からの有用素材の選別について、 同社が追求する質は限りなく高い。 熊谷裕徳常務は 「金属の選別はもちろんのこと、 これまで廃棄物となっていたプラスチックにも破砕、 選別処理を加えることで付加価値を付けていきたい」 と語る。 時代の流れに対応するべく、 新たに導入した設備の本格活用によって 「廃棄物だったものを有価物へと変える」 (熊谷常務) ことが最大の狙いだという。
■高解像度カメラで認識、 瞬時の選別を可能に
TITECHコンビセンス(トムラソーティング)
センサー選別処理プラント(富士車輌)
 今回導入した機械は、 トムラソーティングが扱うドイツ製の 「TITECHコンビセンス」。 高感度電磁センサーと高解像度カラーラインカメラを搭載したセンサー選別機だ。 複数の材質特性を認識し、 圧縮させたエアーで瞬時の選別を可能にする。
 ニッコー・ファインメックの選別仕様は、 破砕されたプラスチックと金属の複合物から金属のみを選別し、 そこからステンレス、 銅、 基板、 銅線などを選別するもの。 「TITECHコンビセンス」 は高解像度カメラで色と形状を認識するため、 仮に基板が破砕時の衝撃で緑色が削られた状態でも、 数%だけでも緑色が残るものは選別するように設定できるなど、 優れた特長は多岐にわたる。
 工場内のセンサー選別処理プラントの総合的な構成は富士車輌が担当。 選別対象物に合った効率的な選別ライン構成となっている。
 創業者である小野寺司会長は今後の展望について 「精度の高い選別技術を推し進め、 他社との差別化を図る。 我々の技術が認知されれば、 チャレンジできる環境も広がるだろう」 と抱負を語る。
掲載されている記事・写真等の無断転載を禁じます。
著作権は日刊市况通信社に帰属します。
(C)Nikkan Shikyo Tsushinsha Co,ltd All rights reserved.
MRNavi
企業名・都道府県検索
所在地マップ
加工処理機械メーカー
行政・関連団体
メーカー・商社

メール速報サービス

LME相場データ
非鉄関連データ
配信サービス

月曜日〜金曜日更新
(祝日除く)
MicroSoft InternetExproler8で動作確認しています。
会社概要 English 問い合せ 出版物案内 購読申込 TOP METAL RECYCLING JAPAN 日刊市況通信