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古河メタルリサイクル
福山産業製スクラップシャーを導入 |
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茨城県に拠点を構える有力スクラップディーラー、 古河メタルリサイクル (茨城県古河市柳橋、 阿部正樹社長) はこのほど、 自社ヤード内に福山産業製1200dスクラップシャーを導入した。
設備の増強により加工処理能力が向上したことから、 今後は取扱い量の増加を目指す。 また、 将来を見据え、 事業基盤を強化させる考えだ。 |
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加工処理能力が向上 取扱い量増加目指す |
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福山産業製1,200dスクラップシャー
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古河メタルリサイクルは2007年7月の設立。 東京都足立区の老舗ディーラー、 カネテツの業容拡大に伴い、 茨城県の国道4号バイパス沿いに1500坪のヤードを構えた。
現在は独立分社の形態で運営している。
同社はヤード開設時から、 400dのスクラップシャーで加工処理を行ってきた。 当初は3年ほどで大型設備に替える方針だったが、 リーマン・ショックや円高によって、 業界全体の事業環境が悪化。 その影響もあって、 リプレースの時期を延ばしていた。
阿部社長は当時について 「開設から1年で資源相場が急落した。 スクラップの発生量も大幅に減り、 当初の計画は変更を余儀なくされた」 と振り返る。
リーマン・ショック後は、 地道な営業努力が実を結び、 経営環境が改善。 スクラップの取扱い量は2010年頃までに月間1500dに増えた。 扱い品種が広がるにつれ、 機械に投入できない大型のスクラップの入荷が増加。 業務の効率化を図るため、 念願だったスクラップシャーのリプレースをこのほど行った。
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阿部正樹社長 |
今回の新設備導入により、 阿部社長は取扱い量を現行の1500dから 「2500dまで引き上げることが目標」 と語る。 これまでは機械の加工処理能力の問題で、 依頼があっても受け入れができなかった品種が多かった。 しかし、 「加工処理能力の向上によって幅広いスクラップの扱いが可能になった。 その分を加味することで、 数量をしっかりと伸ばしていく」 (阿部社長) 考えだ。
業界全体の流れとして、 スクラップの発生は減少傾向をたどる見通しだが、そうした中でも阿部社長は 「回収業者の選別技術が進み、 これまで出回らなかったスクラップが価値を持つようになった。 眠っていた金属資源が流通する動きをうまく活かしたい」 と話す。 設備の増強に加え、 潜在的なリサイクル需要にも着目し、 それを貪欲に取り込む姿勢を見せる。 |

ヤード外観 |
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グループ全体で設備強化 |
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ヤード内の作業風景
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同社が導入した設備は、 福山産業製の1200dスクラップシャー。 選定にあたっては、 実際に稼動する状況を見るため、 他の大手業者のヤードにも出向いた。
高度な性能を確かめた上で、 導入の決断に至った。
阿部社長は 「自分で使ってみると想像以上にストロークスピードが速い。 油圧送りで処理するため、 多量のスクラップを投入しても処理が滞ることがない」 と特長を語る。 スピード、 物量の両面で加工処理のサイクルが短縮され、 作業効率は格段に上がったという。
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カネテツ本社ヤードに導入した
住友建機製
マテリアルハンドリング機 |
同時期に、 カネテツの本社ヤードには住友建機製のマテリアルハンドリング機を導入。 グループ全体で設備強化に取り組んでいる。 同機は、 磁力調整などの先進的機能を持ち、
後方270度を視認できるフィールド・ビュー・モニターによる高い安全性を備え、 長時間にわたる作業でも負担が大幅に軽減された。
将来はカネテツグループのリーダーとしての役割を担う阿部社長。 今後は古河メタルリサイクルのヤード拡張も視野に入れ、 2拠点で戦力の底上げを図るべく人材育成にも力を注ぐ。 事業基盤を発展的に強化する考えだ。
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