ゲルブ・ジャパン

振動測定サービスを強化
 大型機械や構造物の振動対策装置 (防振、 制振、 除振、 免震) を製造販売するゲルブ社 (独) の日本法人、 ゲルブ・ジャパン (神奈川県平塚市) は、 金属リサイクル事業における振動測定サービスを強化している。 同社はこれまでも油圧シャーやシュレッダー設備などへの防振対策を多数手掛けた実績を持つ。 測定サービスを中心としたコンサルタント業を強化することで、 より効果的な振動問題の解決案を提案していく構えだ。
 

スクラップ油圧シャーに設置された防振装置(丸印部分)
 
許認可取得時の提出資料に
現地で測定(上)後、報告書(下)を作成
 近年、 環境に対する意識の高まりから、 国内では工場や事業所から発生する騒音・振動などに対しての規制が強化されている。 金属リサイクル業界でも、 工場周辺の宅地化などを受けて環境対策を強化する動きが拡大。 もはや事業を継続していく上で周辺環境への配慮は必須となっているが、 自社が周辺に及ぼしている環境面での影響を認識することは困難を伴うのが現状だ。
 ゲルブ・ジャパンでは、 工場などにおける振動測定サービスを無料で行っている。 測定スタッフを派遣し周辺の振動レベルを測定。 現状を把握した上で、 その分析結果を基に効果予測を行い解決方法や改善案を提案する。
 また、 分析結果をまとめた 『測定報告書』 は、 設備などにおける新規の許認可取得時に公官庁へ提出する資料として活用することもできる。
 同社は2009年の設立以来、 測定サービスを行ってきたが、 このほど社内に専門のグループを新設。 測定設備の充実化や人員拡大を図り、 体制を強化した。
 技術営業部の金田氏は 「スクラップ加工処理機のような大型機械は発生する振動の影響を詳細に把握することが困難な場合がある。 論理的な測定を行うことで、 現状把握や対策後の効果予測をより正確に行うことができる。 今回、 体制を強化したことで全国的なサービス展開が可能になった。 環境対策として活用していただけるはずだ」 としている。
 
油圧シャー振動「90%強低減」
 独・ゲルブ社の創業は1908年。 現在は世界13ヵ国に現地法人を持ち、 振動対策を中心としたサービスを展開している。 1960年代からは原子力発電所の防振や地震対策を行うなど同社の技術は広く活用されており、 日本でも発電所や鉄道などに防振システムを納入。 近年では2011年開業のJR博多駅ビルの振動対策も行った。
 ゲルブ社製品の基本設計は、 鋼鉄製バネとシリコン製粘性ダンパーを組み合わせたものだ。 独自技術のダンパーが優れた減衰効果を発揮。 設計耐久年数はおよそ40〜50年と一般的な機械設備では実質ノーメンテナンス仕様となっている。
東京臨海高速鉄道(りんかい線)にも
軌道防振システムを設置

 金属リサイクル加工処理設備機器に使用する防振装置も、 各種製品から用途や条件に応じて装置を選定するため 「一般的な装置と比較してコストパフォーマンスも優れている」 (榎本祐司技術営業部部長) という。
  「過去に油圧シャーに設置した装置の実績を見ると、 振動エネルギーを90%以上低減している。 新設前に導入すれば、 基礎工事の負担を低減することも期待できる。 振動対策や機械設置を考えている方には、 ぜひ当社のサービスを検討していただきたい」 と榎本部長は語る。
 
 

 
 
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